お金の不安がなく、毎日ブログを書いて本を読んで気が向いたときに図書館や美術館に行って、好きなだけ寝る。
それが私の理想の生活。
6月4日(火)の日経新聞に「オルカン(全世界市場連動型投資信託)人気が粘着円安を生んでいる」という記事がありました。後でゆっくり読むつもりが、6月も終わりじゃないですか。びっくりです。
内容は、こんな感じです。
新NISAが始まってからというもの、オルカンが大人気で、毎日多額の円売り・外貨買い注文が発生している。為替に関係なく円売りが加速することが粘着円安を生んでいる。財務省は(新NISAの導入にあたってこのような事態を予測しておらず)、家計からの一方通行での多額の円の流出を懸念。
へえ~。為替に影響を与えるほどオルカンが人気なんてすごいですね。「貯蓄から投資へ」を推進する政府にとっては良いことじゃないですか。経済学的には、手数料が低く、全世界に投資できるインデックスファンドに投資するのが一番理にかなっているわけです。
つまり、オルカンが人気ということは、国民のマネーリテラシーは向上しています。
将来的に年金の支給開始年齢は引き上げられるし、支給率は下がります。だから、国民一人一人にしっかりと若いうちから資産形成して年金を確保しておいてもらいたい。そう思って新NISAの制度を作ったんですよね。
一山あてるか、破産するかみたいなギャンブルではなく、資産形成の手段として「長期・積立・分散」スタイルの投資をする人が増えたのは大変良いこと。
なのに、なぜ日経新聞の記事を読むと「国民がオルカンを購入するから円安が加速する。(日本経済のことも考えず)オルカンを購入する国民が悪い」という印象を受けてしまうのでしょうか。
そもそも国民がオルカンを買わなくても円安だったのではないでしょうか。現状を知りながら、日本全体が成長していくなんて、どう考えても思えません。そりゃオルカンを買いますよ。オルカンには日本も含まれているから、日本市場へも貢献してますし。
こんなにオルカンばかりが売れるのは予想外だったかもしれないけれど、国民が悪いみたいに言われるとちょっとねえ。オルカンが円安を加速させているのは事実だとしても、「自分の年金は自分で何とかして」「でもなるべく日本に投資して」なんて矛盾しています。
こんな記事が出たら、ますますオルカン人気が高まるのでは・・・。日経新聞の将来のほうが心配になったりして。